生徒から「力尽きそう」という声はあります(笑)

頌栄女子学院 中学校・高等学校

中学2~3年生で多くの生徒が英検準2級に合格するなど、生徒の高い英語力を育成している頌栄女子学院。学校内で多様な英語に触れられる機会を作り、生徒の語学や世界への興味関心を高める教育を行っています。リピートークでコロナ禍での学習時間の確保や音読の「見える化」を図り、授業のさらなる充実に取り組む鈴木先生にお話を伺いました。

導入前の課題
  • 自宅学習で生徒がどれくらい実際に行っているかを把握できない
導入の効果
  • 宿題の音読データの提出が可能になり、生徒の習得状況を「見える化」できた
  • 授業中に生徒一人一人の苦手な発音を重点的にフォローできるようになった

無料トライアル実施中

対象: 中学1~3年生、高校1年生
教材: NEW CROWN、Bridge Work、CROWN、キクタン中学英単語、キクタンBasic4000

1日1時間以上は英語を学ぶカリキュラム

もちろん志望大学に合格できる英語力の育成はありますが、大学や就職した後、さらには老後までと、50年後もずっと生涯で活き続ける英語を身に付けさせたい。そのためにも、リーディングだけでなく、四技能すべてをバランスよく学ばせたい。さらには英語学習を通して、コミュニケーション能力や課題発見・解決能力も付けさせたい。英語を使ってたくさんのことができるようになってもらいたい、という思いからカリキュラムを作成しています。

本校の英語教育の特徴としては、まず時間数が多いことです。中学生は日本人の先生の授業が週4時間、加えてネイティブの先生との英会話の授業が2時間あるので、週で合計6時間、1日1時間以上は英語を学ぶことになります。

ネイティブの先生の位置づけも、日本人教員のアシスタントではなく、主体となってカリキュラムや授業を作ります。中学1年生は日本人の先生とのティームティーチングですが、2年生以降になると日本語の助けなしにネイティブの先生の授業に参加します。大変ですが、生徒はみんな頑張ります。

授業以外での取り組みとしては、リーディングレコードをしています。図書館にEnglish Libraryを設置していて、すごくレベルの高いものから易しいレベルのものまで、幅広い英語の本を取りそろえています。生徒は好きな本を選んで読み、記録し、年間でたくさん読んだ生徒は表彰しています。表彰される生徒は年間200冊くらい読んでいますね。現地の子どもが読むような本も置き、ナチュラルな英語や文化に触れられるようにしています。

その他、年間4回実施している大きな単語テストで語彙力の増強をしたり、外部の検定試験を学内で受験して英語力の伸びを測ったりしています。また、課題発見・解決能力を高める英語プログラムも学内で実施して、英語へのモチベーションを高める仕掛けをしています。その他、カリキュラムや授業ではありませんが、本校は帰国生が学年で20%以上と多いので、自然とナチュラルな英語を耳にする機会がたくさんあります。海外に興味があったり、英語への関心や意欲の高い生徒が多いですね。


コロナ禍で即決したICT導入

リピートーク導入は、実は新型コロナウィルスの流行が大きな契機になりました。英語学習を進めるにあたり、ネイティブの発音を聞いての音読は一番に生徒にやらせたいことでした。しかし本来本校では生徒のスマートフォン利用を勧めていないため、アプリを利用するリピートークの導入に消極的だったんです。生徒全員がスマホを持っているわけでもありませんので、全員に均等に機会を提供するのは難しいという判断をしていました。なので、段階としてはまず生徒全員にタブレット端末を導入し、その後、リピートークを検討しようという流れでした。

ところが今年に入って新型コロナウィルスが流行してしまい…。休校期間中の学習時間の保持が必要でしたし、休校期間が終わっても、飛沫防止の観点から授業中の発話は難しくなるのでは、という問題が出てきました。そこで、休校中に生徒と課題のやり取りができるオンラインサービスと併せて、リピートークを導入することに決めました。


「授業中での重点フォロー」 が可能に

音読が重要だと考える理由は、四技能をバランスよく身に付けていく上で最も重要かつ効果的な訓練だと考えているからです。授業中に音読の機会は設けていますが量が足りませんし、一斉音読では、生徒一人一人の発音を聞き取るのは困難です。間違えていても気付けません。

これまでも音読は宿題として出して、「おうちでしっかり読んで来ようね~」と生徒を促してはいました。が、自宅学習なので教員は生徒がどれくらい実際に行っているかの確認はできませんでした。それに今の生徒たちはCD世代ではないので、家にCDを聞くための機器がない生徒もいます。なので、正直、手を抜いたりしていた生徒もいたと思います。

しかし、リピートークを使うことで、宿題の音読をデータとして提出させることができるようになりました。今まで確認できなかった部分が「見える化」できたのは本当に大きいです。生徒一人一人の音読を聞くことで、「意外と読めてないな」とか「この子は発音が上手なんだな」とか、たくさんのことに気付けます。それぞれの生徒の音読を聞くことで、生徒が間違えやすい発音が分かるようになったので、授業中に重点的にフォローできます。生徒からは、「大変」「力尽きそう」という声はあります(笑)。ですが、そのぶん身につくものは大きいと考えます。

また、どんな教材の音声でも作成していただけるのもとてもいいですね。私の学年では、教科書の音読の他に英単語集でリピートークを活用しています。今、利用している英単語集の付属CDは単語と日本語の意味の部分のみで、例文部分の音声はダウンロードが必要でした。その部分をリピートークにしているので、とても気軽に聞けるようになりました。単語テストも例文から出題するので、例文の音声をたくさん聞けるのはありがたいです。

今は導入したばかりなので、まだ生徒自身が音読の効果を実感するまでには至っていません。これから外部テストを受ける機会があるので、どれくらい変化があるか楽しみです。そして今後は、授業中で英語を使う機会をもっと増やし、授業で学んだ知識を基にさらに英語を使う授業を実現したいと考えています。授業を通して、英語を受け身で習うのではなく、自分で考えて英語を使う生徒を育てていきたいと思っています。

無料トライアル実施中