家庭学習に音読を定着させる方法

森村学園 中等部・高等部

横浜市の緑豊かな自然の中に校舎を構える森村学園。素直な生徒が多く、クラス仲の良い和気あいあいとした校風です。「外国語(英語)教育」にも注力し、英語を話せるようになりたいという意識を持つ生徒が多く在籍。そんな生徒に役立つ音読指導を行う上で、リピートークがどのように役立ったか、英語科の中桐先生にお話を伺いました。

導入前の課題
  • 暗記マラソンなど工夫するも音読が定着しない
  • 人前や機械に向かっての音読に抵抗感
導入の効果
  • 教科書の音読を必須課題とすることで定着
  • S-CBTの吹き込みに対する抵抗感がなくなり、積極的に受験する生徒が増えてきた

無料トライアル実施中

対象:中1、中2、中3、高1、高2
教材:New Treasure、チャンクで英単語、CROWN2、Data Base 4500 5th Edition、New Active Phonics

決め手は音読に特化したシンプルさ

リピートークは、EdTech補助金がきっかけで3年前に導入しました。

もともと、英語科の中で「英語学習において音読は絶対に必要」という共通認識がありました。しかし、授業では音読を頑張っても、授業を離れて家庭学習の中で定着させることに課題意識がありました。家でどれだけやっているか見えないので、暗記マラソンなどいろいろな方法を試しましたが、モデル音声を聞きながら確実に音読が定着する方法がなかなか定まらない状況でした。

そんな中でコロナが始まり、いよいよ授業の中でも音読が難しくなったところでリピートークを導入しました。その結果、いまでは思い描いていたような音読学習の徹底に近づいてきています。。

実は、リピートークの導入時に、他に2つのツールも検討候補に上がりました。1つは汎用的な録音アップロードツールで、こちらはモデル音声(※出版社の提供するもの)と連動した音読ができないので却下になりました。音読をするにあたっては、生徒が自分勝手に読み上げるのではなく、しっかりモデル音声を聞きながら音読をしてほしいのです。たいていの教材にはCDが付属していますが、一方で生徒たちのCD離れが進んでいるため、タブレットで扱えるリピートークはとても便利だと思います。

もう一つの候補は別の音読アプリでしたが、音読以外の機能がたくさんありすぎて逆に使いこなせないと感じました。

リピートークは、シンプルで音読に特化したものというこちらのニーズとぴったり合っていたことが導入の決め手となりました。

ゲーム性の高いディクテーションもおすすめ

私が担当している高1の生徒は、中3からリピートークを開始し、利用が習慣化されるまでは教科書(New Treasure)で扱ったすべての内容を必須課題として取り組んでいました。2年目となる今年も引き続き、授業の復習や授業で手が回らない単語の発音確認を自宅でさせています。

今年度からはさらに、「チャンクで英単語」も取り込み、毎週の単語テストの勉強にも活用しています。リピートークのディクテーション機能やトランスレーティング機能は、ゲーム感覚でタイピングできるところが特に男子ウケが良く、生徒のモチベーション維持につながっています

もともと、音声の重要性を認識している生徒は多く、しゃべれるようになりたいというモチベーションはあるので、そこへ到達するためにリピートークはめちゃくちゃいいよ!という勧め方をしています。その声かけもあってか、できる生徒たちは長文読解「Read」の英文もよく音読しています。ときどき「長文はどうやって勉強したらいいか分からない」という生徒がいますが、それに対して模範的な生徒たちが、「リピートークをやっておけば大丈夫だよ」と言ってくれます。できる子たちの「これが役立つ」という生の声が、他の生徒のやる気も引き出してくれているようです。

選択式の練習メニューでレベル調整

モデル音声を聞いてほしいので、当初は「絶対にRepeatingだけはさせたい」と思っていました。聞いて真似をするというステップを繰り返させるためです。

しかし、クラスの中で英語の学力差も大きいので、2年目の今年は一律の提出条件は設けていません。いろいろな練習ステップ(練習方法)があるので、自分のレベルに応じたステップを2~3つ選んで提出するよう声かけをし、個別化を図っています

授業のクラス分けは、習熟度別ではなく、ランダムです。文法的な理解が得意でなくてもコミュニケーションには積極的な子もいれば、知識はあるけれど英語でのコミュニケーションに自信がもてない子もいるので、それぞれの良さを学び合ってほしいという本校のスタンスがあるからです。

その分、家庭学習教材としては、自分に合ったレベルで取り組めるように提供していきたいと考えています。今後の要望として、モデル音声のスピードや録音時間なども個別に変えられると良いなと感じています。

音読からコミュニケーションの積極性へ

英検の受け方も幅広くなり、S-CBTなどで受験できるようになりました。リピートークで機械に向かって吹き込むことに慣れているおかげか、S-CBTの吹き込みやタイピングに対する抵抗感がなくなり、積極的に受験する生徒が増えてきたと感じます

リピートークを使い始めた頃、使い方に慣れるため授業内で音読の吹き込みをさせたこともありましたが、人前で吹き込むのを恥ずかしがる生徒も結構いました。でも今は、提出された音声を聞いていると、休み時間に周りに生徒がいたり、家で家族がそばにいる環境でも音読している様子を聞くことがあります。人前で音読することに対する抵抗が低くなってきているのだと思います。

英語はコミュニケーションのツールなので、人前で話すことがどうしても必要です。その点でも良い訓練になっているのかなと感じます。

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