医学科の合格者数は、過去5年で最多を記録

金蘭千里中学校・高等学校

名物である毎朝の「20分テスト」に象徴されるように、細やかな学習指導に定評のある金蘭千里中学校・高等学校。2020年度の大学入試結果においては、国公立および関関同立の合格者数が前年度比150%に達し、特に医学部医学科の合格者数は、過去5年で最高(前年度比175%)を記録しました。

そして、上記の結果を残した高校3年生は、2020年度を通して積極的にリピートークを活用しました。導入を主導したのは英語科の廣瀬昂平先生。廣瀬先生は、生徒にアプリをやらせるだけでなくご自身でも積極的に利用し、多くのフィードバックを開発チームにくださりました。今回はそんな廣瀬先生に、2020年度の入試結果を振り返っての受験指導とリピートークの活用について伺います。

導入前の課題
  • 音読トレーニングを通して「聞きとれる」「理解する」を体感してほしい
導入の効果
  • 主体的に音読練習に取り組むことでリスニングができるようになった
  • 本質的な英語力を身につけるために理解ができた英文を音読していく練習は絶対に必要だと実感
  • 生徒たちの学習モチベーションアップにつながった

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対象: 高校3年生

「理解した英文の音読」が大きかった

2020年度の合格実績を拝見しました。医学部医学科の合格者数は過去5年間で最高の58名! 素晴らしい結果を出されたように思います。手応えはいかがでしたでしょうか。

生徒たちがそれぞれの目標に向かって努力し、その結果としてついてきた数字だと思います。よって、この結果は生徒の努力が全てです。ですが、多少なりとも貢献できていたのであれば嬉しいです。また、学校改革初年度の生徒たちでしたので、進学にかかわる実績が数値として出たことについては、6年間の英語担当者として正直ホッとしています。

リピートークを提供している弊社としても、高校3年生でかなりの時間を割いて使っていただいたのは嬉しい限りです。業者的な期待を抱きつつ、、今回の合格実績と生徒さんの英語力の関連性について、所感をお聞かせいただけませんでしょうか?!

そうですね。文系・理系ともに必須の英語においては、少なくとも足を引っ張ることはなかったかな、と思います。

控えめなコメントですね(笑)。

というのも受験は総合力が重要ですので、合格実績と英語力だけの純粋な相関を見ることは難しいかと思いまして。その意味での「足を引っ張ることはなかった」です。ただ、もし英語で合格実績に貢献できているのであれば、この6年間の指導で一貫して意識してきた「理解した英文の音読」が大きかったのかもしれません。

廣瀬先生はリピートーク導入前から音読練習に力を入れていたと伺っています。音読練習に力を入れるのはなぜでしょうか。

英語を内在化するための手段として音読は有効であると考えるからです。言語能力育成には「理解→内在化→アウトプット」の流れを意識することが肝要だと考えます。このプロセスにおける内在化のために音読トレーニングを積極的に使います。ただし、音読トレーニングをする際に気をつけなければいけないのは、理解の伴っていない音読では効果が薄いということです。文法、語法、構造、意味などを理解した音読にこそ価値があります。したがって、授業においては生徒たちが主体的に文法、語法、構造、意味を理解していけるような展開を心掛けています。その後、理解した英文の音読練習に進みますが、授業中の練習だけでは量が足らないので、家庭でも音読トレーニングに取り組んでもらいました。そして音読によって内在化した英文の表現を、今度はアウトプット活動を通して実際に使用することで、その表現の定着を図るように心掛けました。


音読をやり切らせるコツ

2020年度の高校3年生は170名弱いらっしゃいました。高3の約10カ月間での平均学習時間は、リピート導入校の中でもずば抜けています。しっかり音読をやり切らせるコツがあれば教えてください。

まずは生徒たちに音読の必要性に気づいてもらうことが重要です。気づいてもらうためには、1回目のリスニングでは正しく聞き取れなかった英語の音でも、音読トレーニングを通して「聞き取れるようになる」、そして「理解できるようになる」ことを体感してもらうことが肝要です。体感しやすい題材選びにも心を砕きました。色々試しましたが、生徒が成長を実感しやすいと感じた題材の1つは、内容もスピードもauthenticな英語ニュースで、使用した教材は『CNN Worksheet(デジタル教材)』や『FINAL時事英語 [新訂版]』(ともに朝日出版社)です。比較的速い音声の英語ニュースにおいても、音読トレーニングを通して「聞き取り」と「理解」ができるようになると自信になります。その成功体験を通して、生徒たちが各自の主体的な学習やトレーニングにつなげてもらえれば、と考えました。ただ、音読の重要性に気がついても、なかなか主体的に取り組めない生徒もいます。ですから、音読トレーニングを課題として設定し、ある程度の強制力をもってトレーニングに取り組んでもらいました。

実は、アプリの教員用アカウントを使って、廣瀬先生ご自身がかなりの時間を割いて音読練習をされていたことに大変驚きました。操作感の確認だけでなく、教員の方が1200分もの学習時間をアプリで記録したのは初めてです。ご自身でも使い込まれた上で、リピートークの良さはどこあるとお考えですか。

これまでは生徒に音読するように促しても、実際に取り組んでいるかを把握することはできませんでした。しかし、リピートークのおかげで、質・量ともに一定の水準をクリアした音読トレーニングを積んでもらうことが可能となり、またその把握もできるようになりました。さらに、音読した音声の文字起こしをしてフィードバックをしてくれるので、正確な音読を心掛けながら取り組もうとする生徒たちのモチベーション向上に寄与したかと思います。これらの点がリピートークの良さかと思います。

努力が正しい方向に進むように促したい

生徒さんたちの音読に対する意識はどのように変化していったのでしょうか。

実は、2020年度の高3年生のから印象的なコメントをもらったことがあります。「先生が中1担当の時から音読を徹底するように言い続けていた意味がようやく分かりました。主体的に音読練習に取り組むことでリスニングができるようになりました」と言ってくれた生徒がおりました。他に、「理解ができた英文を音読していく練習は、一見、遠回りなようで本質的な英語力を身につけるために絶対に必要だと実感できました」と言ってくれた生徒もいます。ただし、リピートークを使用した課題はかなりタフだったので、比較的英語を苦手とする生徒にとっては、少々大変だったかもしれません(笑)。

教え子からの嬉しいコメントですね。 最後に、廣瀬先生の今後の目標があれば教えてください。

「好きこそものの上手なれ」とはよく言いますが、的を射ていると思います。その教科を好きになってもらう手立ての1つとして、得意にしてあげることかと思います。もちろん得意になるためには生徒本人の努力が不可欠です。これは絶対条件です。指導者にできることは、生徒たちの努力が正しい方向に進むように、効果的な上達のプロセスを伝え、実行できるように促してあげることかと思います。

今後も自己研鑽を続け、引き続きより良い指導方法を模索しながら、生徒たちの英語力向上に、延いては主体的な学習者の育成に寄与できればと考えています。

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